concept

"celescape"は、小柳淳嗣を中心とした環境、空間を幅広い観点から総合的に認識するためのプロジェクトです。

この名称は古代ギリシャの音楽観の基本となる"musica celestis(天体の音楽)"と"scape(風景)"の造語です。"musica celestis"は宇宙の調和を指し、通常の人の耳では聞く事の出来ない、最も根本的な概念である。
その場にある音に耳を傾けそこから場や風景を知覚する事が少ない現在において、また既存の音楽に偏って慣れてしまっている現在において、音そのものに根本から向き合う事は非常に重要であると考えています。
この概念は音に限らずあらゆる要素に必要なものであり、その探求によって物の見方の変化、拡張が可能であると考えています。"celescape"では、この概念を元に様々な要素、角度から物事をとらえ再認識する事を試みています。

展示作品における展開

展示作品においては、展示場所での観察等で得た素材を元に、鑑賞者の介入により変化する要素を加え、その再構築を試みています。

・celescape -musashino- 2006.1
自分自身の耳を頼りに武蔵野市という限られた地域を歩き回り、そこにある音を記録し、その音観察の結果を自由に鑑賞できるアーカイブシステムとして展示しました。 同時に、音観察で録音した音を空間に構成し、風景を作り出すサウンドインスタレーション作品の展示も行いました。
アーカイブシステムは地図上の録音した場所をクリックする事でその地点の音を聞く事が出来るシステムです。また、違う地域でも音観察を行っていき、音の地図(ソノグラフィー)を広げていく事も考えています。
サウンドインスタレーションでは7チャンネルのスピーカーを使用し、音の出る位置やその出方、照明によって空間構成を行いました。その構成は人の位置によって変化するように設計しており、鑑賞者が室内を自由に歩き回ることで空間とそのサウンドスケープが変化する作品になっています。

イベントによる展開

「音から想起する風景」をテーマに、音によるライブイベントを開催しています。
過去に2005年4月、2006年2月にcritical-pathと共催しました。

・celescape vol.1 @BULLET'S Nishi-Azabu / 2006.4.1 (fri)
koyanagi junji
yui onodera (critical-path)
zariganicurry(ONZO/colours of tone)
Feb.(ONZO)
masa (AROWANA/MAGIC BOOK RECORDS)
Chihei Hatakeyama
Akihiko Taniguchi

・celescape vol.2 @BULLET'S Nishi-Azabu / 2006.2.17 (fri)
pico pico stomachs
yui onodera (critical-path)
Chihei Hatakeyama
伊達裕典
taishin inoue
Pollypraha